著者
美馬 正和
出版者
北海道大学大学院教育学研究院
雑誌
北海道大学大学院教育学研究院紀要 (ISSN:18821669)
巻号頁・発行日
vol.115, pp.137-152, 2012-06-29

本研究では,保育者の語りから〈気になる子〉に対する捉えや視点がどのようなものであるかを検討するため,私立幼稚園の保育者12名から聞き取り調査を行った。その際,①現在テクニカルタームのように使用されている「気になる子」についての認識,②日頃保育の中で感じる「気になる」という視点の2項目を設定して調査を行った。 結果として「気になる子」という言葉は,保育者が学習をしていく中で獲得したものであり,発達障害と一直線上にあるような受け止め方をしていた。そのため普段の保育では使用しない言葉であった。次に,日頃保育者が「気になる」と思う子どもは,生活の中にある困り感を持つ子どもや,保育者が違和感を覚える子どもであった。 この結果から,保育者は子どもとの関係の中で「気になる」感覚を持つ。そのため,「気になる子」という言葉は保育者にとって日常的な言葉ではないことが示唆された。

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【特別支援】美馬正和(2012)「保育者は〈気になる子〉をどのように語るのか」『北海道教育大学院教育学研究院紀要』第115号P137〜152 http://t.co/VV8whE71 #特別支援教育

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