著者
後藤 崇志 工藤 充 加納 圭
出版者
北海道大学高等教育推進機構 高等教育研究部 科学技術コミュニケーション教育研究部門(CoSTEP)
雑誌
科学技術コミュニケーション (ISSN:18818390)
巻号頁・発行日
vol.17, pp.3-19, 2015-07

サイエンスカフェのような科学技術イベントは,科学技術イノベーション政策(STI政策)のためのパブリックエンゲージメントの推進に有効な手段であると考えられる一方で,そのようなパブリックエンゲージメントのイベント参加者から得られた意見が,母集団である市民全体の意見をど の程度代表したものであるかを測定することは重要な課題となっている.本研究ではこの課題に取り組むべく,セグメンテーション手法が,パブリックエンゲージメントの参加者の多様性の評価においても有効かを調べることを目的とし,インターネット調査を行った.調査の結果から,「科学・技術への高関与層」に分類された参加者は,政策形成に関与しようという意向が強く,また,政治的有効性感覚の内的有効感が高いということが示された.この結果は,「科学・技術への関与度」を定量化するセグメンテーション手法が,「政策への関与度」の違いを量的に指標化する上でも有効であることを示唆している.

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