著者
鈴木 克治 川本 思心
出版者
科学技術コミュニケーション教育研究部門 : CoSTEP
雑誌
CoSTEP研修科 年次報告書
巻号頁・発行日
vol.1, no.2, pp.1-9, 2017-03

「出生前診断を受けますか?」「原子力発電所は必要だと思いますか?」「遺伝子組み換えを導入した食品を購入しますか?」義務教育を終え、自立した個人として社会へ歩み出す15 歳の生徒たちは、これらの問題にどう答えるだろう。筆者は中学校の理科教師として、発展し続ける科学技術とそれに付随する社会問題について系統的に授業で扱い、トランスサイエンスに関する知識・思考力・判断力を育成する必要があると考えた。そこで本活動では、中学校の理科でトランスサイエンスをテーマにした授業を実際に行い、どのような内容や時数・時期・配慮事項などが必要かを検討した。結果として、取り上げたいテーマに関わりの深い教科書の内容を学習した直後に、ト ランスサイエンスの授業(トランスサイエンス授業)を行うことが生徒にとって課題の理解が容易であることが分かった。一方で、授業テーマによっては、生徒のプライバシーに関わる可能性があり、内容や使用する言葉について十分な検討が必要となった。そのため、授業準備に多くの時間が割かれ、頻繁にトランスサイエンス授業を行うことはできなかった。今後はより簡便にトランスサイエンス授業を行う方法を検討する必要がある。

言及状況

Twitter (1 users, 1 posts, 0 favorites)

面白そう~~ https://t.co/KFxe9IumE7

収集済み URL リスト