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薬袋 秀樹
研究の目的は、図書館法案の検討過程における図書館関係者による議論の内容を分析することである。関係文献を収集し分析した結果、次の5点が明らかになった。①『図書館法成立史資料』の意義は大きいが、収録資料はこれまで十分整理・活用されてこなかった。②『資料』では規定に採用されなかった多様な考え方や取り組み方法が示されている。③『資料』の結論の4項目の「実」については詳しい分析が行われていない。④裏田武夫の図書館単行法に関する指摘は貴重かつ重要である。⑤図書館関係者の法律の制定に対する姿勢の再検討が必要である。