著者
松田 時彦 有山 智雄
出版者
東京大学地震研究所
雑誌
東京大學地震研究所彙報 = Bulletin of the Earthquake Research Institute, University of Tokyo (ISSN:00408972)
巻号頁・発行日
vol.60, no.2, pp.281-316, 1985-11-08

1984年9月14日の長野県西部地震に伴って,震央の北西約5kmの御岳山の南斜面が崩壊して岩屑流が発生した.その堆積物に対する観察結果を記述した.岩屑流はi)空気を媒質としたなだれ状の流れであった,ii)流下時に王滝川合流点付近より上流では強風を伴い岩屑をしぶき状に周辺にはねとばした(""岩屑しぶき"").iii)堆積物は中・上流部では地形の小起伏に無関係にうすく平行堆積しているが,下流部(堆積域)では,低所にむかって再移勤している.iv)この岩屑流の直後に山体から噴出した地下水によって水を媒質とした土石流が発生した.

言及状況

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