著者
森 辰則 瀧野 弘幸 中川 裕志
出版者
言語処理学会
雑誌
自然言語処理 (ISSN:13407619)
巻号頁・発行日
vol.2, no.4, pp.3-18, 1995-10

我々は,接続助詞「ので」による順接の複文と接続助詞「のに」による逆接の複文を対象とする理解システムを計算機上に構築することを目的とする.この際には,ゼロ代名詞の照応の解析が重要な問題となるが,文献(中川1994; Nakagawa and Nishizawa1994) にあるように,本論文で扱う形式の複文では動機保持者という語用論的役割を新たに定義し用いることにより,従属節と主節それぞれで設定される意味役割や語用論的役割の間の関係を制約として記述することができる.そこで,日本語の複文に対する形態素解析や構文解析の結果を素性構造で記述し,この結果に対して制約論理プログラミングの手法を用いることにより意味および語用論的役割間の制約を解消し,ゼロ代名詞照応などを分析する理解システムを計算機上に構築した.

言及状況

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とても面白いご質問ですね。 ネット上で公開されている論文に、「日本語マニュアル文における条件表現 「と」「れば」「たら」「なら」から導かれる制約」と題されたものがあります。 大まかに言うと、電化製品に付いて来る電気機器メーカーのマニュアル文で使用されている「と」「れば」「たら」「なら」を調べて、どういう条件で用いられるのかを分析した論文です。 ご質問の内容もこの論に当てはまると思ったの ...

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