著者
得丸 公明
雑誌
研究報告データベースシステム(DBS)
巻号頁・発行日
vol.2011-DBS-153, no.12, pp.1-8, 2011-10-27

ヒトの言語は,音節というデジタル符号によって,哺乳類の音声通信がデジタル化したものだ.ヒトの脳や身体の基本構造はヒト以外の動物となんら変わらず,違いはデジタル信号の入出力に最適化した聴覚言語野と運動言語野,喉頭の降下した発声器官と大きな脳容量に尽きる.外界からの刺激や事物・事象の記憶に,作業記憶内で感情や真偽のタグ (識別子) を付して長期保存した記憶の体系が意識であり,デジタル符号のタグを使うことがヒトの特徴である.意識は行動や判断の基準となる論理回路を提供し,論理にもとづく刺激と記憶の演算が思考である.ヒトの特徴は,思考結果に独自の名前をつけて,思考回路に再投入できることにある.それによって抽象的な科学概念ももてるようになった.ヒトが賢いのではない.音節という信号がヒトの知性を高める潜在力をもっているだけだ

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