著者
長谷川 達人 森 朝春
雑誌
情報教育シンポジウム論文集
巻号頁・発行日
vol.2019, pp.176-183, 2019-08-10

本研究では,講義中に教示者の示すスクリーンにオーバーレイする形で,コメントがスクロールするリアルタイムコメントスクロールシステム(RCSS)を開発し,大学講義内で約半年間の実践評価を行った.RCSSにより学生が発話することに対するハードルを下げ,講義の双方向性を高めることを目的としている.大学の講義で試験運用を行い,アンケートと発話ログを用いて本システムの有用性検証を行った.その結果,アンケートではポジティブな回答が圧倒的多数となり,発言がしやすくなった,モチベーションが上がった,理解度が上がったという意見が半数以上となった.一方,コメントが邪魔だと回答した受講者も1割程度いた事,コメントを必要に応じて投稿している受講者が30~40%だったことなど,課題も見つかった.発話ログを,カテゴリに分けて分析している点は本稿の特色の一つである.RCSS導入前後では(講義に関係する)発話数は約2倍に増えていた事だけでなく,教示者to受講者や受講者to受講者のレスポンスが毎回10件程度行われた科目もあり,RCSSは双方向授業の実現に寄与することを明らかにした.

言及状況

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@O98756 @kippis_sg 想定の違いと思いますが、ログが残る必要は無いんです。要は発表中に意見を引き出すのが重要なので。参照例 https://t.co/kxN2AfbKHf Q&Aも別に時間内に書かなければならない理由も無かったのではないかと思います(折角のオンラインなら事後提出でも良い訳ですし。実際ポスターはそうですね)。

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