著者
竹村 響 石田 真子 米澤 朋子
雑誌
研究報告音楽情報科学(MUS) (ISSN:21888752)
巻号頁・発行日
vol.2022-MUS-134, no.56, pp.1-9, 2022-06-10

音楽要素の一つである和音には「明るい-暗い」,「安定-不安定」などの感覚を催させる効果があるとされる.本研究では,ユーザと一緒に音楽を聴くエージェントの表情やしぐさによる共感的表現により,音楽を聴く楽しみとして他者との音楽感情の共感やそれによる音楽自体への没入などの効果を狙う.具体的には,和音から推定される,明るさと興奮の 2 軸の感情強度に基づき,顔表情が変化するエージェントシステムを実装した.今回はユーザの音楽経験の有無により,エージェントの表情表出強度,エージェントの溜め息表現がもたらすユーザのエージェントに対する共感度や印象,音楽の印象にどのような影響がみられるかを検証した.その結果,音楽経験者の方が非経験者と比較してエージェントの表情に共感しエージェントの喜怒哀楽を知覚する傾向や,溜め息表現により音楽を豊かに感じる傾向があることが確認された.

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音楽経験有無による和音共感エージェントの共聴感覚と音楽聴取感覚への影響 https://t.co/5ZnglJPgLv

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