著者
岩本 裕子 イワモト ヒロコ Hiroko Iwamoto
雑誌
浦和論叢
巻号頁・発行日
no.38, pp.25-47, 2008-03

こども学部発足により始まった「歴史入門」の講義を手がかりに、西洋精神の起源に関する一考察を試みた。講義は筆者の専門領域である西洋史を中心に展開する。旧約聖書・ギリシャ神話・ケルト伝説という、史実と虚構の狭間に存在する西洋精神の起源から講義を始めることは意義深いばかりか、「歴史嫌い」の学生の興味を引くことにつながった。従来歴史嫌いの学生を歴史が大切だと自覚させるために、筆者の講義では映像や音楽を用いてきた。視覚や聴覚を刺激し学生の「気づき」を誘導できれば、歴史学習の必要性は明らかになる。 往年のハリウッドで『天地創造』や『十戒』が制作され、旧約聖書の世界が欧米社会に直結することは周知された。21世紀を迎えた現在も、『トロイ』『アレキサンダー』『キング・アーサー』等の西洋史の古典領域をテーマとする映画化は続いている。講義題材としてばかりでなく、ハリウッド映画を歴史学の視点で読み解く意義は深い。

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