著者
斎藤 奨
出版者
山形大学
雑誌
山形大学紀要. 医学 : 山形医学 = Bulletin of the Yamagata University. Medical science : Yamagata medical journal
巻号頁・発行日
vol.22, no.1, pp.79-94, 2004-02-16

1975年4月1日、山形大学医学部に寄生虫学講座の開設と同時に、私は本講座の助教授として就任し、2001年3月31日の定年退官までの26年間、寄生虫学の教育、研究に従事した。その間に、山形大学医学部附属病院を始め、山形県、宮城県、福島県の大学を含む医療関係機関から多くの寄生虫症の検査依頼があった。これらのうち、山形県でしばしば見られる蛔虫症、広節裂頭条虫症(日本海裂頭条虫症)、アニサキス症、ツツガムシ病、マダニ刺症、また症例は少ないが全国的に問題視されている輸入マラリアについて紹介し、さらに、山形県で発見されたMetagonimus miyataiおよびNanophyetusjaponensisの2新種と日本新記録種である旋毛虫の1 種Trichinella britovi のヒトへの感染の可能性についても考察した。最近の日本における寄生虫症はその重要性から日本臨床寄生虫学会が設立され、またインターネットを駆使して毎日のように医療関係機関の間で寄生虫症の問題点が討論されている。このように日本で終息傾向にあった寄生虫症がふたたび全国的に増加してきているので、現在はややもすると軽視されがちな寄生虫症の重要性を再認識し、常に念頭に置いて臨床活動を行う必要があることを喚起したい。 キーワード: 寄生虫、症例、新種、日本新記録種、山形県

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