著者
藤本 奈緒子
雑誌
日本文學
巻号頁・発行日
vol.102, pp.53-69, 2006-03-15

『三人吉三廓初買』は、白波物作者として有名な河竹黙阿弥の代表作である。吉三と名乗る三人の盗賊が義兄弟の契りを結ぶ。彼らは悪党でありながらとても魅惑的で、ある種の美しさを持っていた。華々しさ、気風の良さ。それは悪の美と呼ばれるものであった。しかしこの劇の軸に華々しさはない。犬に呪われた家族、多くの血を吸う刀と金。因果に支配された世界は悲劇に彩られている。劇を分解し一つ一つ検証してゆくことで、作品の魅力のありかはどこか、いわゆる悪の美とは何なのか、『三人吉三廓初買』の本質に迫る。

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