- 著者
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小林 祐子
和田 由紀子
- 出版者
- 新潟青陵学会
- 雑誌
- 新潟青陵学会誌 (ISSN:1883759X)
- 巻号頁・発行日
- vol.8, no.1, pp.13-22, 2015-09
本研究の目的は、退院後の遺体の状況や家族の処置への参加状況から、医療施設での死後の処置の課題を明らかにすることである。葬祭業従事者680名に遺体に関するトラブルや感染予防状況などの質問紙調査を実施し、232名の有効回答を分析した。結果、開口や体液漏れなどのトラブルがみられ、遺体の状況に応じた処置を医療施設から行う必要性が示唆された。葬祭業者の中で家族参加がグリーフケアにつながると考えているほうが参加の声かけを行い、出血や体液漏れなどのトラブルの際には家族の対応が困難になることから、医療施設からの冷却、太い点滴チューブ抜去後の縫合など処置の見直しが求められる。家族は退院後も処置に参加する機会があり、葬祭業者と同様に家族の感染の可能性も考慮した説明が必要である。医療者から感染やトラブルの可能性など遺体に関する情報提供が少なく、そのニーズも高いことから、看護師と葬祭業者間の連携のあり方を検討することが課題である。