著者
柿沼 倫弘 大夛賀 政昭
出版者
特定非営利活動法人 日本介護経営学会
雑誌
介護経営 (ISSN:18813801)
巻号頁・発行日
vol.17, no.1, pp.5-15, 2023 (Released:2023-04-04)
参考文献数
1

本研究ではサービス付き高齢者向け住宅の機能の実態を明らかにし、医療・介護ニーズへの対応との関連の検討を行った。 研究方法は、全国のサービス付き高齢者向け住宅から2000か所を無作為抽出した調査及び得られたデータの分析である。サービス付き高齢者向け住宅の機能についてMann-WhitneyのU検定、Kruskal-Wallis検定と有意差が認められた項目間のDunn-Bonferroniの方法を用いた多重比較を行った。 結果、サービス付き高齢者向け住宅の機能としての要介護3以上の入居者の割合、医療的処置が必要な入居者の割合、住宅内で看取りを実施している割合について、訪問看護事業所の併設群では要介護3以上の入居者の割合、医療的処置が必要な入居者の割合が高かった。また、病院内での付き添い、外出同行の実施群は未実施群よりも3つの機能が発揮されていた。今後これらの機能の評価方法の確立が求められる。