- 著者
-
近藤 真由
- 出版者
- 日本音楽医療研究会
- 雑誌
- 音楽医療研究 (ISSN:18832547)
- 巻号頁・発行日
- vol.7, no.1, pp.33-40, 2014-12-11 (Released:2014-12-18)
- 参考文献数
- 6
音楽療法の有効性は、主観的には明らかであってもその効果を客観的に示すことは容易ではない。しかし、エビデン スを確立していかなくては音楽療法が医療の代替、補助療法として認められることは難しい。そこで、先行研究で用いられてきた指標について概説し、筆者自身の研究結果とも合わせ、音楽療法の有効性を評価するに適した客観的指標について探索した。その結果、音楽療法の効果評価に適した指標の条件として、簡便で、侵襲の少ない方法で測定できる指標が望ましいことから、唾液で測定可能な生化学指標であるIgA、クロモグラニンA、コルチゾール、心電図R-R 間隔解析によって測定可能な自律神経指標が、評価指標として有用であるとの知見を得た。