著者
國枝 晋二 阿部 頼政
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
舗装工学論文集 (ISSN:18848176)
巻号頁・発行日
vol.8, pp.13-24, 2003 (Released:2010-07-30)
参考文献数
10

路面の不陸は乗り心地のみならず, ハンドル操作にも影響を及ぼすと考えられる. そこで, 著者らは車輪が接地する4点の高低差で表される路面の形状に着目し, 操舵を乱しやすい路面を表す指標「ワンダリング指数 (WI) 」を開発した. 本論文は車輪が接地する4点の相互関係と運転者が行う操舵仕事との関係から, WIの有用性とその測定法を検討するものである. モデル区間における実験の結果, WIと操舵仕事には関連性のあることがわかり, 測定法も使用にたえうる精度であることがわかった. これらの結果をふまえ, 路面性状自動測定車へWI測定システムを搭載するための具体的な方法を提案する.
著者
小島 逸平 佐沢 昌樹
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
舗装工学論文集 (ISSN:18848176)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.39-46, 2001 (Released:2010-07-30)
参考文献数
9

特殊な高吸水性ポリマーを舗装体に固定することによって、凍結防止剤を舗装体内に貯留でき、この貯留した凍結防止剤が滲み出てることによって路面凍結を抑制し、凍結防止剤が次第に流出して凍結抑制機能が低下した時には、凍結防止剤を路面に再散布することによって、再び凍結抑制機能を回復することができる、機能回復型凍結抑制舗装を、平成10年から実路に適用してきた。本報告は、その特徴と3年間の追跡調査から判ってきた効果や問題点と、更に改良技術について報告する。
著者
安倍 隆二 田高 淳 日色 徳彦
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
舗装工学論文集 (ISSN:18848176)
巻号頁・発行日
vol.13, pp.1-8, 2008
被引用文献数
1

積雪寒冷地の空港では, 冬期間, 滑走路の路面状態が雪氷等によるすべり摩擦係数の低下より, 航空機が着陸できない状況が発生し, 利用者の利便性を低下させている. 滑走路のすべり摩擦抵抗の改善を目的に, 舗装表面が粗面である機能性SMAに着目し, 滑走路用の表層用混合物としての適用性について室内試験や試験施工を行い検討した. 室内試験, および試験施工の結果, 機能性SMAは, 路面状態がスラッシュやブラックアイス時にすべり摩擦係数の改善効果が見られた. また, 積雪寒冷地特有の凍結融解や耐久性等を評価する室内試験においても空港用の標準表層混合物である密粒度アスコン (20F) と比較し, 同等以上の性能を有し, 空港舗装における冬期路面対策の一手法として, 効果があることが確認された.