著者
王 筱 江崎 哲也
出版者
山梨大学教育国際化推進機構
雑誌
高等教育と国際化 : 山梨大学教育国際化推進機構紀要年報 (ISSN:21893993)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.37-43, 2018-11-20

本研究では、日本語を母語とする大学生が、教員を「先生」と呼ぶ要因を解明するため、一対一で話す場面を設定し、「調査協力者の属性(性別、年齢、専攻)」、「力関係(年上/ 同年齢)」、「相手の属性(調査協力者が所属する大学の教員であるかどうか、性別)」、「親疎関係(親しい:プライベートの付き合いがある友達・親しくない:友達ではない)」、「教授されたか否か、またその内容(学問的/ 実用的)」の五つの要因を質問事項に入れ、日本語を母語とする大学生及び大学院生を対象にアンケート調査を実施した。決定木分析を用いて分析を試みた結果、「先生」という呼称選択を決定づける主な要因は「力関係(年上・同齢者)」であることがわかった。また、「相手の属性(調査協力者が所属する大学の教員であること)」と「教えられた内容(学問的・実用的)」も要因となることが示唆された。一方、所属する大学の教員であることを知っていても、「先生」と呼ばない学生が少数いることもわかった。
著者
靳 琳 江崎 哲也
出版者
山梨大学教育国際化推進機構
雑誌
高等教育と国際化 : 山梨大学教育国際化推進機構紀要年報 (ISSN:21893993)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.17-21, 2019-11-30

日本語教育では、日本語の/u/ を非円唇母音[ɯ] としていることが多い。一方、先行研究では円唇母音[u] の存在が指摘されている。本研究では、日本語母語話者が/u/ を円唇母音[u] と発話する要因を解明するため、実験を行い、言語外的要因、及び言語内的要因を探った。その結果、/u/ の含まれる音節にアクセント核がある場合、また/u/ の直前に半母音/j/ がある場合に円唇母音[u] と発話される率が高まることが確認された。また、発話スタイルが[u] の生起率に影響を与えることも明らかになった。
著者
南部 恵美 石川 綾美 江崎 哲也
出版者
山梨大学教育国際化推進機構
雑誌
高等教育と国際化 : 山梨大学教育国際化推進機構紀要年報 (ISSN:21893993)
巻号頁・発行日
no.6, pp.37-43, 2021-01-31

山梨大学では、授業のみならず、学生に対する英語学習支援もオンライン方式に切り替えている。新型コロナウィルス感染症の影響が拡大してからこれまで、高等教育機関でオンライン授業と対面授業の満足度などについての調査は行われているが、英語学習支援に関する調査・研究は見当たらない。そこで本研究では、英語学習に関するサービスを提供する「学生」(Student Assistants)に対する意識調査を行い、さらにコロナ禍前後に英語学習・留学個別相談を利用した「学生」の層を分析した。その結果、英語学習に関するサービスを提供する「学生」(Student Assistants)はオンライン方式を好む学生が多いことが確認され、英語学習・留学個別相談のオンライン方式への切り替えによって、利用した「学生」の層に変化があったことが明らかになった。