著者
池田 佐知子
出版者
西九州大学
雑誌
西九州大学看護学部紀要 = Journal of Nursing in Nishikyushu University (ISSN:24351350)
巻号頁・発行日
no.1, pp.13-20, 2020-05-01

目的:社会的養護児童を家庭で養育する里親の、母子健康手帳に関する困りごとを分析し、地域における里親支援のあり方を検討する。方法:全国の里親を対象に匿名のアンケート調査を実施し、502件有効回答のうち「母子手帳で困ったこと」の自由記載欄に記入された147件について質的分析を行った。結果:母子手帳に関して「直接的な困りごと」としては、【母子手帳がない】【情報が極端に少ない】【実親に関する情報がある】【デザインや内容への不満】【使い方がわからない】のカテゴリーがあり、「二次的な困りごと」として、【保健・医療機関、学校などでの質問に答えられない】などの7つの困りごとのカテゴリーが得られた。考察:母子手帳に関する里親の困りごとが明らかとなった。里親は里子の健やかな養育のため養育前の実親の健康医療情報が不可欠であり、里親が属する市区町村の担当者は里親のニーズに対応した母子手帳や情報の提供を行うことが必要であると示唆された。