著者
香川 せつ子
出版者
西九州大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

本研究では、19世紀末から20世紀初頭のイギリスを対象に、女性大学教員の量的動向や属性、専攻分野等を検討し、教育研究スタッフへの女性の参入の過程と阻害要因を明らかにした。19世紀末まで女性の大学教員の職場は女性カレッジに集中し、教育研究環境や地位において不利な条件下に置かれながらも、自然科学等の新興学問分野で独自の業績を残したことを指摘した。
著者
平石 淑恵 長野 恵子
出版者
西九州大学
雑誌
西九州大学健康福祉学部紀要 (ISSN:18830900)
巻号頁・発行日
vol.38, pp.45-54, 2008-03-01

The purpose of this study was to clarify the difference of care workers' thoughts (feelings and understanding of behavior) for the demand for homecoming of elderly persons with dementia. In preresearch, three elderly residents with dementia of the Alzheimer's type were chosen through participant observations and daily records in the nursing home. They had partial abilities in linguistic communication and demanded frequently to return home. Semi-structured interviews were conducted with nine care workers in regard to their thoughts for the demands for homecoming of each of the three. The interview records were analyzed qualitatively to be categorized. The results were as follows: (1) Thoughts of the care workers were categorized into five viewpoints. (2) These viewpoints were shown diversely in each care worker and were categorized into four types. These results suggest the importance of self awareness through reconsidering their own care processes in order to aim at better caring of the elderly.
著者
矢ヶ部 陽一 滝口 真
出版者
西九州大学
雑誌
西九州大学健康福祉学部紀要 = Journal of Health and Social Welfare Science in Nishikyushu University (ISSN:24348775)
巻号頁・発行日
no.48, pp.1-7, 2019-03-01

In this paper, case studies were conducted using the concept of narrow space to analyze the process and structure leading to the difficulty of living of people in middle-aged and aged Hikikomori. The case analysis data is a self-case example, and it is a reanalysis of a case where the author conducted the case study before. For the analysis of the case, we used eco map to visualize the narrow space where the client falls. As the living difficulties of middleaged and aged Hikikomori analyzed by the concept of narrow space, (1) The intervals interact with each other, causing a vicious circle, and various factors are complicatedly involved, and a narrow space is formed in a complex manner. (2) Narrow intervals are formed including the time axis from the past (3) The existence of disabled obstacles and social exclusion are shaped to approach. The above was suggested.
著者
中多 啓子 末次 恵美 安田 みどり 熊川 景子 尊田 民喜 福元 裕二 長谷川 節
出版者
西九州大学
雑誌
永原学園西九州大学・佐賀短期大学紀要 (ISSN:03875326)
巻号頁・発行日
vol.36, pp.1-9, 2006-03-01
被引用文献数
1

ジャーファメンターで培養されたクロレラブルガリスCK-5株の熱水抽出物(CVE)からの抗酸化物質の分離・精製を試みた。このCVEと溶媒石油ベンジンーベンゼン(9:1、v/v)を分液ロートに入れた。この水抽出液の下層の部分をU成分と名づけた。U成分をSephadexG-25のゲル濾過によって分離した。このフラクションをUVスペクトルの類似性と分子のサイズから分類した。分子量の大きい順に、U-a>U-b>U-c>U-d>U-eと表した。この5成分をTLCの第一鉄-チオシアン法による呈色による抗酸化活性を検出する試験、リノール酸の自動酸化及び紫外線照射によるリノール酸の酸化を第一鉄-チオシアン法によって抗酸化活性を測定する試験を行った。この3つの実験法から、U-b成分がリノール酸に対して5成分中最も抗酸化活性があることがわかった。さらに、U-b成分をSephadexG-10のゲル濾過によってさらに分離・精製を行い、(U-b)a成分を得た。この(U-b)a成分とフィチン酸を電気伝導度検出器を備えたHPLCで測定し、その結果からこの(U-b)a成分は、フィチン酸様の化合物であることが示唆された。(U-b)a成分と、フィターゼによって加水分解されたフィチン酸の混合物を展開溶媒n-プロパノールーアンモニアー水(5:4:1、v/v)を用いたTLC分析を行った。このTLC分析から、抗酸化活性のある(U-b)a成分は、2成分を除いて、6成分がイノシトールリン酸(InsP_1〜InsP_6)類であることが示唆された。
著者
池田 孝博 青柳 領 福元 文香 福元 芳子
出版者
西九州大学
雑誌
永原学園西九州大学・佐賀短期大学紀要 (ISSN:03875326)
巻号頁・発行日
vol.37, pp.87-93, 2007-03-01

幼児の運動能力や形態の発育への生活環境・日常行動の関連を検討するため、4歳および5歳の幼稚園児256名を対象に、身長、体重、25m走、立幅跳、目隠し立ち、長座体前屈の6項目を測定し、同時に、スポーツクラブへの所属の有無、運動頻度、運動時問、朝食の有無、睡眠時間、TV視聴時問、預かり保育についてアンケート調査を行った。さらに、日常生活行動などが単独で運動能力に関与するのではなく、お互いが影響し合い、総合的に関与すること、およびアンケート調査項目が離散的データであることから数量化理論I類を用いて関連を検討した。結果は、以下の通りである。(1)身長に関しては、日常生活行動調査項目のレンジは年間発育量のレンジの50%にも満たず、日常生活行動による影響を受けていなかった。(2)系統発生的運動で加齢とともに発達すると考えられる25m走や立幅跳は、1年間の発育発達量を基準としたレンジでも50%以上の値を示す独立変数が少なかった。逆に、体重移動をともなわない運動である長座体前屈は多く、比較的環境や日常の影響を受けていると考えられる。(3)激しい身体移動を含む運動である25m走や立幅跳に男児が優れ、体重移動を含まない目隠し立ちや長座体前屈で女児の方が優れていた。これは、大人社会からの期待に沿ってそれぞれに男性らしい運動遊び、女性らしい運動遊びを経験したことによるものであろう。(4)体重は運動頻度と逆の関連がみられ、同時に朝食の摂取と高い関連を示した。これは、体重の中でも体脂肪量の増加を反映したものと考えられる。
著者
上城 憲司 白石 浩 堀川 晃義 納戸 美佐子 谷川 良博 菅沼 一平
出版者
西九州大学
雑誌
西九州リハビリテーション研究 (ISSN:18825761)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.21-27, 2008

本研究の目的は,重度認知症患者デイケアにおける作業療法士協会版「認知症アセスメント」の有用性を検討するものである。認知症高齢者および主家族介護者,各50組を対象に調査を実施した。その結果,「認知症アセスメント」における軽度群,重度群の2群間の比較において,Mini Mental State Examination, Clinical Dementia Rating,見守り度評価に有意差が認められた(p<0.01)。しかしながら,Zarit Caregiver Burden Interview (以下ZBI)やデイケア参加期間に有意差は認められなかった。このことにより,「認知症アセスメント」が,知的・行動面の重症度やデイケア職員の見守りの視点を反映する可能性があることが示唆された。タイプ分類とZBIの関係では,ZBI平均点が「ひっそり,ごそごそタイプ」,「周囲との摩擦タイプ」で高い傾向があり,身体機能の低下や対人トラブルが介護負担感に影響を与えることがわかった。
著者
香川 せつ子
出版者
西九州大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

本研究では、19世紀後半から20世紀初頭に、イギリスの高等教育機関を修了した女性の卒業後のキャリア形成について考察した。この時期に女性の高等教育機会は急速に拡大し、1930年にはイギリスの大学に在籍する学生の4分の1が女性であった。その大半が卒業後に教職の道を歩んでいる。他方では女性の医学教育機会の獲得と医師職への進出が実現し、女性医師数も着実に増加した。本研究では、この二つの職種に注目し、医師についてはロンドン女子医学校、教職についてはケンブリッジ大学ガートン・カレッジを事例にとりあげて、入学生の社会的出自とプロフィール、卒業生のキャリア形成を検討した。ガートン・カレッジに関しては、その同窓会名簿の記載事項を分析した結果、(1)初期の卒業性にとって職業と結婚とは二者択一の関係にあり、19世紀末まで後者の数が前者を上回った、(2)職業の大半は教職であり、1910年まで卒業生の半数以上、就業者の4人に3人までが教職に就いた。教職の中でのキャリア形成の様相は年代とともに変化している、(3)教職以外では、有職無職様々な形をとりながらアカデミズムの世界で生きた女性、卒業後に医学校等に進学し医師となった女性、結婚後ボランティアなど社会活動で活躍したことが明らかとなった。ロンドン女子医学校に関しては、その年報と校内誌から教育課程や学生生活の実態を探るとともに、女性医師数の動向を検討し、卒業生の主たる活躍の場が、女性と子どもを対象とした病院や、植民地医療にあったことを明らかにした。
著者
西村 喜文 森谷 寛之 今村 友木子
出版者
西九州大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

本研究は、健常な乳幼児から高齢者を対象に、コラージュ技法を用いて発達的集計調査を行った。具体的方法としては、2189名のコラージュ結果を収集し、形式分析(全体的表現特徴、切り方、貼り方などの表現特徴)、内容分析(表現された具体的内容)、印象評定分析(表現された作品の印象)を行い、乳幼児から高齢者までのコラージュ表現の発達的特徴を明らかにした。また、コラージュ技法のアセスメントとしての有効性について考察した。
著者
長住 達樹 小松 洋平 堀江 淳
出版者
西九州大学
雑誌
西九州リハビリテーション研究 (ISSN:18825761)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.47-50, 2008

本研究は,IT機器(ライフコーダ)を用いて,特定高齢者介護予防教室(以下,教室)に参加している虚弱高齢者の日常活動量を測定し,教室の影響による身体機能の変化と運動の習慣化について検討した。教室開始10週後には,平均運動強度の全般的な活動量増加が見られ,特に,運動強度の5から7レベルにおいて有意な活動量の増加が認められた(p<0.01)。また,身体機能面では最大歩行速度やTUG,下肢筋力に有意な改善が認められた(p<0.01)。これらのことから,教室開始10週後には,強歩やジョギングなどに相当する運動を習慣化でき,下肢筋力などの体力向上に繋がったと判断できた。その一要因として,定期的な教室以外の環境下でも,IT機器を装着したことによる監視効果があったのではないかと示唆された。