- 著者
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大橋 敦夫
- 出版者
- 上田女子短期大学
- 雑誌
- 学術研究所所報 (ISSN:24368105)
- 巻号頁・発行日
- vol.2, pp.27-36, 2023-03-01
長野県方言の代表語である「ずく」についての総合的な研究を行なった。考察の観点は、その語源・語義・派生語・日常生活での活用の4点である。その結果、次のような結論を得た。①語源については、諸説あるが、「術(じゅつ)」説を支持する。②語義は、意義の核として、「勤労を尊重する気持ち」があり、これをもとに派生語が生みだされている。③派生語の分析では、ことわざについても言及し、例数の豊富なことを示した。④日常生活での活用では、多方面にわたり、様々な用例を挙げることができる。ここからも面積の広い長野県全体を覆う数少ない方言であり、長野県民自身が愛好している様子が窺われる。