著者
加畑 達夫
出版者
山形県立米沢女子短期大学
雑誌
山形県立米沢女子短期大学紀要 = Bulletin of Yonezawa Women's Junior College
巻号頁・発行日
no.41, pp.1-12, 2006-02-10

Abstract : Tennyson's last collection of poems, The Death of Oenone, Akber's Dream and Other Poems, was published in 1892 when he died. We can find what Tennyson wished to suggest before his death in this collection. He wanted to believe that the future of mankind would be hopeful; however he could not but see many ugly and dirty realities in his life: wars, violent deeds, religious problems and so on. His optimistic prophesy of mankind in future is not based on certain facts. After all it seems that he died without solving his doubts. Key words : death, future, mankind, doubt
著者
山本 淳
出版者
山形県立米沢女子短期大学
雑誌
山形県立米沢女子短期大学紀要 = Bulletin of Yonezawa Women's Junior College
巻号頁・発行日
no.38, pp.47-62, 2003-06-30

要旨 : 推量辞「む」の連体形は、他の活用形とははたらきが別であり、仮定や娩曲を表すとされてきたが、枕草子を調査した結果、「む」本来のはたらきである、未確認の事実に対する想像を表すものであることが判り、中古語文法では仮定の用法を認める必要がないことを述べた。また、連体形「む」は相関する文節に推量辞が伴われることが多く、かつまた、「らむ」「けむ」とは異なって命令・希求表現との相関を示しているが、そのことが連体形「む」を必要とする条件にはならず、連体形「む」の取捨が話者の主観に委ねられることを説明した。 キーワード : 連体形「む」の有無、未確認の事実、恣意性、相関する文節、推量表現
著者
山本 淳
出版者
山形県立米沢女子短期大学
雑誌
山形県立米沢女子短期大学紀要 = Bulletin of Yonezawa Women's Junior College
巻号頁・発行日
vol.44, pp.7-23, 2008-12-01

明治30年代に筆写された方言会話集「鹿児嶋言葉わらひの種』(真田宝物館所蔵)に用いられている共通語訳文について、対立する言語事象を中心に検討した。実態としては、東日本的表現が主として用いられながら、西日本方言に通用する言語事象も出現する。また文語的な古体の表現が口頭的表現に交って使われることもあり、この二つの傾向は、明治期の東京語が新たに共通語として全国に広く通用するようになるまでの過渡的様相として捉えられ、鹿児島方言を共通語に翻す便宜として現れた特徴でもあると考えられることを述べた。