著者
ROGERS D.W.O.
出版者
公益社団法人日本放射線技術学会
雑誌
放射線治療分科会誌 (ISSN:13453211)
巻号頁・発行日
vol.17, no.1, pp.73-100, 2003-04

水吸収線量により校正された電離箱を用いた外部放射線治療における基準線量評価に必要な放射線線量評価の基本について述べる.水吸収線量の一次標準の現況について簡単に述べる.このような吸収線量校正定数を利用するために展開されたk_Q定式の電子と光子ビームにおける利用について述べる.理想的には,必要なk_Q係数は病院の各電離箱と線質で測定される.AAPMが提示したTG-51線量評価プロトコルにおいてこの定式を利用するために必要となる式を展開する.線質を光子ビームでは10cm深部線量百分率,電子ビームではR_<50>で規定するということが重要である.電子ビーム線量測定で基準深として0.6R_<50>-0.1cmを用いるという提案について検討する.水ファントム中で平行平板電離箱を用いるために必要な係数についても述べる.