著者
大津 由美子
雑誌
日本インテリア学会論文報告集
巻号頁・発行日
no.14, pp.1-9, 2004-03

「ファイバーワーク」は, 現代美術の一分野として1960年代に誕生した。1970年から80年代にかけて隆盛を見せた「ファイバーワーク」は, 二十世紀後半の現代美術に大きな波紋を与えるとともに, 新しい建築空間を演出する装置としてその裾野を広げている。この小論では, 1960年代からのおよそ40年間における「ファイバーワーク」の系譜を四つのジャンルに分類することを試みた。その上で, 作家と作品の特性を解き明かし, 建築空間と「ファイバーワーク」の関わりについて考察したものである。