著者
居波 徹
出版者
日本舌側矯正歯科学会
雑誌
日本舌側矯正学術会会誌 (ISSN:09172564)
巻号頁・発行日
vol.2000, no.11, pp.24-30, 2000

当院では、成人症例をレベルアンカレッジシステムで診断を行い、Dr. Gormanのリンガルシステムで治療を行っており、これをレベルアンカレッジリンガルシステムと呼んでいる。<br>まず、診断では以下の作業を行っている。<br>1) 診査と問題点の抽出<br>2) 実際の治療目標の設定<br>3) アンカレッジ量の計算<br>4) リンガルシステムの治療手順の選択<br>5) 治療手順毎と全体の治療期間の予測<br>6) 治療経過評価と予後の評価<br>今回は、前歯部の叢生と顎関節の異常を主訴に来院した、23歳7ヵ月の女性の治療例を提示する。本症例ではレベルアンカレッジリンガルシステムで診断後、カーツ第7世代の装置を使用した。今回、上記の各診断作業の6項目をそれぞれ概説し、治療前後の評価等を図示する。