著者
張 興和
出版者
旭川大学経済学部
雑誌
旭川大学経済学部紀要 = The journal of Faculty of Economics, Asahikawa University (ISSN:18841481)
巻号頁・発行日
no.78, pp.43-59, 2019-03

著者の数学教育の経験と2011年に約6,000人の大学生を対象に行われた「大学生数学基本調査」の結果から、平均値を十分に理解していない大学生や社会人が多数存在していることが明らかになった。本稿では、データ分析においてよく利用される算術平均、幾何平均、調和平均、平方平均という4種類の平均値を取り上げ、事例を通じて、各種の平均値の必要性、使い分け、計算方法を示した。4種類の平均値の幾何学的解釈により、4種類の平均値間の大小関係が明確になった。また、平均値の一般的定義や一般化平均の数式により、共通性と特性が明らかになった。目的に応じて適切に利用されることを望んでいる。