著者
脇本 忍
出版者
聖泉大学紀要委員会
雑誌
聖泉論叢 = The Seisen review (ISSN:13434365)
巻号頁・発行日
no.24, pp.45-57, 2016

大学のキャリア教育や職業教育では,多くの大学が,インターシッププログラムを導入している.インターシップは,日常業務型・課題解決型・アルバイトパート型・見学型・講義型などに分類されている(真鍋,2010).経済産業省近畿経済産業局は,実践課題解決インターシッププロジェクト「Ai-SPEC」を実施した.各大学のゼミ単位で構成したチームが,マッチングされた企業と協働して企業の課題解決を約半年間実施し,中間発表会,地区大会,最終発表会にてプレゼンテーションを行った.京都地区には9チームがエントリー(聖泉大学1チーム・近畿大学2チーム・追手門大学2チーム・同志社大学2チーム・京都産業大学1チーム・関西大学1チーム),大阪地区には14チーム(近畿大学3チーム・関西大学3チーム・大阪市立大学2チーム・桃山学院大学2チーム・武庫川女子大学2チーム・甲南女子大学1チーム・追手門大学1チーム)がエントリーした.
著者
押岡 大覚 鎌倉 利光 寺原 美歩
出版者
聖泉大学紀要委員会
雑誌
聖泉論叢 = The Seisen review (ISSN:13434365)
巻号頁・発行日
no.24, pp.33-44, 2017

本研究は,コ・ファシリテーター方式,3日間の通い形式により実施した第2回フォーカシング指向グループ("Focusing-oriented" Group:以下,F.O.G.)参加者から得られた《満足した点》及び《不満足な点・心残り・気がかり》に係る自由記述について,テキストマイニング及び多変量解析による分析を施し,F.O.G.のグループ・プロセスに関する仮説の生成を目的とした.その結果,「他者との関わり感覚」,「他者のフェルトセンスの感受」,「場のフェルトセンスの感受」の3要因による好循環を基盤とした「フェルトセンスの言語化」による体験的相互作用の経験が,F.O.G.において満足感を覚えるに至るグループ・プロセスである可能性が示唆された.一方,F.O.G.参加者は「他者との距離感」及び「自己の発信が出来ない」という2要因の悪循環の経験が,F.O.G.において参加者が不満足や心残り,気がかりを感じるグループ・プロセスである可能性が示唆された.ただし,これらの仮説は第2回F.O.G.モデル構成から得られたものであり,これまで,あるいはこれ以降実施されるF.O.G.モデル構成全般に汎化して考えられるか否かについては,一定の保留が必要である