著者
三好 甫 MIYOSHI Hajime
出版者
航空宇宙技術研究所
雑誌
航空宇宙技術研究所報告 = Technical Report of National Aerospace Laboratory TR-1108 (ISSN:03894010)
巻号頁・発行日
vol.1108, pp.29, 1991-05

計算空気力学(CFD)の研究を推進し,その成果を航空機および航空宇宙機の研究開発に役立たせる為には,CFDプログラムの処理能力がFujitsu VP400の100倍以上のCFD専用の計算機-超高速数値風洞(UHSNWT)をここ2~3年のうちに,更にこれを10倍以上上廻るUHSNWTを1990年代末に開発することが是非とも必要となる。報告はこのUHSNWTが備えるべき要件について,開発・運転コスト,信頼性,CFD計算法に対する適合性,運用環境等の視点から論ずる。同時に報告はこれ等の要件を満足するUHSNWTの構想を 1.これ迄のベクトル計算機の使用経験 2.種々のベクトル計算機モデルのベクトル処理に対するソフトウェアシミュレーション 3.LSI技術の将来の発展動向 に基づいて述べる。報告はVP400の100倍以上の性能のUHSNWTはクロスバーネットワークを採用した分散主記憶型並列計算機により実現できることを結論付けている。