著者
村上 貴美子
出版者
関西福祉大学社会福祉学部研究会
雑誌
関西福祉大学社会福祉学部研究紀要 = The Journal of the Department of Social Welfare (ISSN:1883566X)
巻号頁・発行日
vol.17, no.2, pp.23-30, 2014-03-20

1922 年に制定された健康保険制度が,わが国最初の社会保険制度であることは周知の事実である.1868 年,明治維新を迎えた我が国は,西欧諸国の文化・社会経済に直面することとなった.その一側面に「保険」制度との出会いがある.民営保険が発展していく中で,1880 年代から90 年代にかけて各種「国営保険」論が展開された.本論は,各種国営保険論が社会政策的意義を持つ「社会保険」に収斂する過程を検証した.