著者
篠原 彩子
出版者
千葉大学
雑誌
若手研究
巻号頁・発行日
2019-04-01

本研究の目的は、『全身麻酔覚醒時高炭酸ガス血症に維持された患者では、リドカイン静脈内投与が覚醒前咳反射を抑制する』という研究仮説を、二重盲検によるランダム化比較試験で科学的に検証することである。高炭酸ガス血症もリドカインも気道反射抑制作用が報告されているが、それぞれ単独では抜管直前の咳反射抑制効果は臨床的に求められるレベルではない。両者の相乗効果を抜管時の咳反射抑制効果として活用する。咳反射は、より重篤な呼吸循環合併症や再出血などの手術治療への悪影響を及ぼす。本研究は今後の抜管ガイドラインの科学的エビデンスを提供し、全身麻酔覚醒時の安全性向上のために大きく貢献することが期待できる。

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