著者
矢野 秀武
出版者
駒澤大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

本研究では、東南アジアのタイ国における政教関係に注目し、国家が宗教に介入するといった制度についての研究を行った。タイ国家は、単にナショナリズムをもとに国民を統合するというためだけに宗教を用いるわけではない。教育、福祉、観光、多文化・多民族社会の政策など、多様な目的に合わせて、宗教集団や宗教的シンボルを行政資源として用いている。このように宗教が行政とつながりを持つことで、宗教団体は活動の制約を課される一方、多様な公共的活動に参入できる可能性もあるということが明らかとなった。

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タイの政教分離について

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