著者
田口 茂
出版者
北海道大学
雑誌
戦略的な研究開発の推進 戦略的創造研究推進事業 RISTEX(社会技術研究開発)
巻号頁・発行日
2020

ロボットや人工知能、脳オルガノイドなどは、人工的に作られたものでありながら、近い将来、技術発展によってある種の「主体」として扱われうるレベルに達する可能性がある。こうした「人工主体」が社会に入り込んでいくとき、そこには深刻な倫理的問題が生じうる。こうした問題を討議するためには、市民・政策決定者・科学者など多様な関係者にとって有用な〈議論のプラットフォーム〉(議論の土台となる原理的な概念的枠組み)を創出し、様々な形で社会に実装していく作業が必要である。本企画調査では、そのようなプロジェクトの計画・デザインを集中的に行う。まず技術的現状や国内外の関連する議論の調査を行い、それにもとづいて、哲学者・倫理学者・科学者・企業研究者による緊密なチームで徹底的な討議を行い、議論すべき問題や方向性の絞り込み、論点の整理、将来の技術発展のありうるフェイズに対応したプロジェクトの具体的なデザインを行う。

言及状況

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個人的には非常に関心も思い入れもあるプロジェクトで、将来性があると思っている。元はJST-RISTEXのこちらのプロジェクトから始まったが、いまは宮原さんが強力に推進してくれている。代表をバトンタッチして本当によかった。 https://t.co/tc6imcbl6O https://t.co/XzU9GZKXoI
RISTEXで始めた「人工主体」プロジェクト、宮原さんに代表をバトンタッチして最初の成果。私も協力してうまく育てていきたいプロジェクトだ。すでに結構な議論の蓄積があるし、実はまだここに出ていない構想も背後に色々ある。 https://t.co/tc6imbTJIe https://t.co/LG7ILhtn77
RISTEXの企画調査「人工主体の倫理」の報告書をようやく仕上げた。大変優れた17名の共同研究者を得て、半年間だが大変濃密な議論ができた。 今後フルプロジェクト申請に向けて準備を進めていく予定。ある種の「実験倫理学」も準備中。 https://t.co/tc6imcbl6O

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