著者
古賀 宏
出版者
九州大学医療技術短期大学部
雑誌
九州大学医療技術短期大学部紀要 (ISSN:02862484)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.83-85, 1977-03-25

以上考察したように,音が響きはじめて,時間と共にスペクトルが尖鋭化し,耳はピッチを認めることができる。半値幅△∫という大まかな量を導入した計算によっても,101のオーダーのくり返しによってピッチを認めうる可能性があることがわかる。しかしもっと精緻な議論をするには,聴覚レスポンス関数を導入しなければならない。逆に言えば過渡音のピッチを手がかりとして,聴覚のレスポンスを推測することができよう。