著者
永溪 晃二
出版者
佐賀大学全学教育機構
雑誌
佐賀大学全学教育機構紀要 / 佐賀大学全学教育機構 [編] (ISSN:21880875)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.83-93, 2021-03

近年、様々なメディアでコンピュータ・グラフィック(以下CG)を目にする機会が増えた。技術の発展に伴い、実物よりも魅力的に見せたり、現実では考えられない表現方法を用いることで、広告やエンターテイメントを中心とした幅広い業界でその需要が拡大している。動画配信サイトYouTube では、2013年頃から自ら制作した動画を配信するYouTuber が登場し、一般にも広く認知されるようになったが、それに対して2017年になると、バーチャルYouTuber(以下VTuber)と呼ばれる、CG のアバター(1)と音声を組み合わせた動画が登場し、ひとつのムーブメントとして定着した。 本研究ではCG アバターの制作とそれを利用したコンテンツの活用を試みた。制作には一般的なスペックのPC 環境でも対応できるフリーのソフトウェア(以下ソフト)を使用した。アバターの動作は、フェイストラッキングソフトで実現した。本稿ではCG アバターを利用した広報戦略や映像教材を目的としたコンテンツへの活用事例について報告する。