- 著者
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掛川 直之
- 出版者
- 包摂型社会研究会
- 雑誌
- 関西都市学研究 (ISSN:24327239)
- 巻号頁・発行日
- no.2, pp.66, 2018-03-20
1 出所者支援ネットワーク(@東海)の設立 : 刑罰を科されるようなことをした〈悪い奴〉に、支援など必要なのか。「犯罪者と一緒にするな」。刑罰の執行を終えてもなお「刑余者」と差別的なまなざしを注がれることの多い「出所者」といわれる人びと。しかしながら、かれらが罪に問われた原因を探っていくと、その背景には、深刻な貧困や社会的な排除が大きな要因として横たわっている驚くほどに多くの事例に直面する。現に、生活困窮者支援の現場では、福祉的な支援があれば、罪を犯さなくてもすんだ人たちの存在が多く確認されている。にもかかわらず、出所者の支援にとりくむソーシャルワーカーの数はごく少数の一部に限定されており、孤軍奮闘せざるを得ない実情がある。そこで、私たちは、ささしまサポートセンター事務局次長の橋本恵一さんたちと一緒に、一昨年度から少しずつ準備をはじめ、昨年度から本格的に「出所者支援ネットワーク(@東海)」というとりくみをはじめた。