著者
俞 世洋 張 慶遠 栄 益 張 暁飛 張 旭 岡野 浩[編] 金 大一[編] 邬 素雅[編]
出版者
大阪市立大学都市研究プラザ
雑誌
都市と社会 (ISSN:24327239)
巻号頁・発行日
no.5, pp.42-51, 2021-03

2020年の新型コロナ・パンデミックは、世界的な経済発展の一時停止ボタンを押し、国内外産業の事業運営にも大きな影響を及ぼしている。本稿では、正常軌道に戻したかに見える中国における化粧品および自動車製造企業、中小の部品サプライヤーにとって突如としてコロナに見舞われた際に、オンラインのライブ配信をはじめデジタル・トランスフォーメーションなどを駆使するなどして、いかにして対応したか、また、アフターコロナ時代における姿勢や方向性について編者の求めに応じて示していただいた。本稿において共有されるコンテンツは、世界の人が様々な経験から学び、将来の不確実なリスクに対する抵抗力を高めることを目的としている。なかでも、サプライチェーンの再構築は、常にユーザーのニーズを一義的に捉えながら、革新的な研究開発の活力を維持し、優れた品質の製品が常に業界の発展の力の源であることが保証されるべきという点は重要であろう。
著者
掛川 直之
出版者
包摂型社会研究会
雑誌
関西都市学研究 (ISSN:24327239)
巻号頁・発行日
no.2, pp.66, 2018-03-20

1 出所者支援ネットワーク(@東海)の設立 : 刑罰を科されるようなことをした〈悪い奴〉に、支援など必要なのか。「犯罪者と一緒にするな」。刑罰の執行を終えてもなお「刑余者」と差別的なまなざしを注がれることの多い「出所者」といわれる人びと。しかしながら、かれらが罪に問われた原因を探っていくと、その背景には、深刻な貧困や社会的な排除が大きな要因として横たわっている驚くほどに多くの事例に直面する。現に、生活困窮者支援の現場では、福祉的な支援があれば、罪を犯さなくてもすんだ人たちの存在が多く確認されている。にもかかわらず、出所者の支援にとりくむソーシャルワーカーの数はごく少数の一部に限定されており、孤軍奮闘せざるを得ない実情がある。そこで、私たちは、ささしまサポートセンター事務局次長の橋本恵一さんたちと一緒に、一昨年度から少しずつ準備をはじめ、昨年度から本格的に「出所者支援ネットワーク(@東海)」というとりくみをはじめた。