著者
西嶋 雅樹
出版者
島根大学教育学部附属教育支援センター
雑誌
島根大学教育臨床総合研究
巻号頁・発行日
no.20, pp.149-157, 2021-08

本研究では思春期がどう終わるかに関する理解を深めるために, 漫画『約束のネバーランド』を素材として考察を行った。物語終盤で描かれる2つの世界の間の渡りは意識と無意識の混濁した状態から意識の優位な状態への移行のメタファとして理解されることが見出された。また物語が終わることに並行して主人公のエマは親, 家族, 双子的存在, そして異能性の喪失を体験しており, ここに思春期の終焉の特徴が見出された。