著者
牛若 博文
出版者
新田
雑誌
新田塚医療福祉センター雑誌
巻号頁・発行日
vol.5, no.1, pp.21-23, 2008-08-30

介護士の日常的な業務の一つにオムツ交換やトイレ介助がある。それによって排泄の状態を把握・記録することができ、排便コントロールなど入所者の健康管理に役立てている。しかし実際には、過去の排泄記録(平成18年1月~12月)の集計より具体的に量・形状が記入してあるものは全体の5%ほどで、その記入方法も統一性がなく分かりにくいものになっていた。職員50名におこなったアンケートの結果でも、記録からは具体的な量・形状が分からないと感じていることがわかった。そこで排便量・形状の目安となるスケールを作成・使用し、統一した排便記録をつけることで問題解決に努めた。スケールを使用することで、オムツ内排泄など確認可能な排便は排便量・形状ともほぼ100%記録できるようになった。アンケートでも90%以上が排便量・形状を記録していると答え、排便記録が分かりにくいと答えた職員は約70%から40%に減少した。統一した記録をつけることで、申し送りや他職種への正確な伝達が可能になった。