著者
柴崎 浩一 渡辺 卓也 長谷川 勝彦 山脇 敏裕
出版者
日本歯科大学新潟短期大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

H. pyloriの初感染時期を推測する目的で、園児とその両親を対象に唾液中のH. pylori DNAの検出を行った。園児のH. pylori DNA検出率は年齢とともに上昇する傾向がみられ、4歳児と5歳児の間で有意に上昇していた。H. pylori陽性であった園児の母親のH. pylori陽性率は陰性児の母親の陽性率に比し有意に高率であった。これらは園児における初感染は3歳未満で起こっており、4.5歳間でも感染の危険性が高いことを示している。さらに、H. pylori陽性児の母親の陽性率が高かったことは母親から園児への感染が最も重要であることを示している。
著者
今井 あかね 松田 貴絵 横須賀 宏之 辻村 麻衣子
出版者
日本歯科大学新潟短期大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2015-04-01

近年、新しい細胞間情報伝達システムとしてエクソソームが注目されている。唾液中にもエクソソームが存在しており、内包されているmiRNAが癌の診断に応用されようとしている。唾液は非侵襲的に得られる検体として、多方面で実用化しようとする動きがあるが、外部環境の影響を受けやすく個人差が大きいため診断材料としてほとんど使用されることがない。また、他の体液に比べ、粘性などの物理化学的特性から安定的にエクソソームを抽出することが容易ではない。本研究では、唾液エクソソームの抽出法を確立し、そこに含まれるタンパク質の基礎的データを収集して、唾液エクソソームの働きや意義を提唱した。