著者
川上 昭吾
出版者
蒲郡市生命の海科学館
雑誌
奨励研究
巻号頁・発行日
2012

1研究目的前年度に開発したカリキュラムを小学校と中学校で実践して評価を行うとともに、外国の先進例から示唆を得ることを目的とした。2研究の成果(1)科学館で「顕微鏡の達人」講座を開設した。合計9回実施した内容について、30人全員が「満足」、「いろいろなことを知ることができた」、「おもしろかった」と答えた。講座の内容は、「難しかった」が13人、「どちらとも言えないが」13人で、難しいと思いつつも、いろいろ知ることができ、高い興味関心をもつことができ、満足している。実施者の評価:顕微鏡の操作が確実に上達し、研究も深くすることができており、優秀性を育てることができた・科学館では得意分野を伸ばすことができる。このような活動の意義は高い。(2)学芸員による学校の授業実践蒲郡市内はもとより、近隣の小、中学校で化石や地層に関する理科授業を実施した。子ども達は、学芸員の持つ深い学識に触れ、満足していた。この活動の意義も高い。(3)学校の理科学習への助言田原市立中山小学校5年生の「大地の作り」の授業で、化石はどうしてできるかという発展学習の助言をした。足下の大地の作りが深く理解できた子ども達は感動していた。発展学習によって子どもが理科好きになることが確認できた。(4)研究成果を科学絵本として発行するために(平成25年度中に出版)、写真撮影を行った。(5)先進例の調査イタリア、国立レオナルド・ダ・ビンチ博物館を視察した。イタリアの威信をかけて作られた巨大な博物館であるが、子ども達の学習場所を9ヶ所も用意したり、スタッフが応対するなど受け入れ態勢を整えていた。社会全体で科学を追究するという教育的な環境を高めていくことの意義が大きいことを確認できた。