著者
古沢 治司 山下 浩
出版者
金沢女子短期大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1986

Gを非初等的Klein群とするとき、次の結果を得た。(1),Gの要素Xが0<1【trace^2】×-41=S<So=2(-1+【√!2】)のとき、Xの軸、g(X)はCollar Nk(s)(X)をもち、その大きさは、【sinh^2】k(S)=【S^(-1)】【(1-S)^(1/2)】-1/2である。(2),X,YはともにGの要素で、XとYで生成される群が非初等的であるとする。また、0<1【trace^2】×-41,1【trace^2】Y-41<So,とするとき、XとYのそれぞれのCollarが互いに素になるようにとれる。(3),JΦrgensenの不等式で等号を与える群を調べた。またその中のある群は(1)で評価されたCollarの大きさの式に対して、漸近的に精密な例を示すことを証明した。(4),(1)における仮定を省くと、Gの要素でCollarをもたないものも存在することを示した。(5),Waterman は任意のKlein群の基本多面体の中に、群に依存しない絶対定数を半経にもつ球がとれることを示した。これを受けて、Collarが存在すればこの意味の球がとれることを示し、この逆は成立しないことを具体例で示した。