著者
岩村 国也
出版者
Editorial Board of Bussei Kenkyu @ Web
雑誌
物性論研究 (ISSN:18837808)
巻号頁・発行日
vol.1953, no.62, pp.191-198, 1953

從来の液体論には, ケージ模型, 或は空孔理論などあるが, 筆者は, 液体が固体と気体の中間にある状態であることから, 液体を固体的性貭と気体的性貭を含むものと考え, 両者の性貭の混合として液体論を構成しようと考えた. この混合の割合を最近接分子数との関連において仮定を設け, 更に空孔理論的概念を導入して分子性液体の構造を考察した, 理論はまだ不十分であるが一応こゝにまとめ液体アルゴンの実験結果と比較を行った. 諸先輩, 諸兄の御批判を仰ぐ次第である.