著者
藤井 春雄
出版者
Society for Standardization Studies
雑誌
標準化研究 (ISSN:13481320)
巻号頁・発行日
vol.2, no.1, pp.53-65, 2004

雪印事件,BSE(牛海綿状脳症,狂牛病)問題,虚偽表示などなど,近年の食品安全に関する問題は,企業の隠蔽体質も含め,大きな社会問題となった。又,食に関する消費者意識も大きく変化して来た。<BR>この様な中,虚偽表示に対する大幅な罰則強化を盛り込んだJAS法改正も決定し,ISO分野でも,ISO 22000(従来ISO 20543と言われていたもの)が,2004年度末に発行予定である。<BR>そこで,ISOを普及・指導する立場にある者,又食品事業関係者が,どのように食品安全への取り組みを行ったらよいか,について取り纏めた。<BR>その主な内容は,筆者の所属する研究フォーラムで構築した診断プログラムであり,PP診断プログラムおよび6段階評価プログラムの徹底した標準化を推進して来たものである。
著者
石島 隆
出版者
Society for Standardization Studies
雑誌
標準化研究 (ISSN:13481320)
巻号頁・発行日
vol.2, no.1, pp.21-35, 2004

ビジネスのために生成・加工・利用・伝達される情報(これを「ビジネス情報」と呼ぶ。)の証拠力を確保・向上するためには,[1]情報の原本性保証,[2]情報の生成・加工・利用・伝達プロセスの信頼性保証とともに,[3]その情報がもつ意味について,作成者と利用者が共通認識を形成する仕組みが必要である。<BR>本稿では,まず,ビジネス情報の証拠力の概念について検討し,ビジネス情報の証拠力確保・向上策の全体像と具体例を概観する。その上で,情報の意味付けの観点からビジネス情報の標準化を取り上げる。<BR>ビジネス情報の標準化の仕組みとしては,最近,XML(eXtensible Markup Language)をベースとした情報の記述の標準化が注目されているが,その標準化と実務への適用が,情報の生成・加工・利用・伝達プロセスにおいて果たす役割と効果について考察した。