著者
石島 隆
出版者
日本生産管理学会
雑誌
生産管理 (ISSN:1341528X)
巻号頁・発行日
vol.10, no.3, pp.49-54, 2004-03-31 (Released:2011-11-14)
参考文献数
10

ITガバナンスとは, 組織体が経営戦略及び経営目標を達成するためにITをどのように活用・維持するかについてのリーダーシップ, 組織及び手続きをいう。一方, 「IT内部統制」は筆者の造語であるが, 組織体の資源を有効活用し, 適正な財務報告を行い, 関連法規を遵守するためのITを活用した情報システムに関連する組織及び手続きをいう。本稿では, これらに関連する諸概念の関係を整理し, ITガバナンスは, 「IT統治機構」と「ITリスクマネジメントと一体化したIT内部統制」から構成されるものと捉えた。その上で, ITガバナンスの改善策について, IT統治機構からのトップダウンアプローチと, ITマネジメントからのボトムアップアプローチの観点で述べた。
著者
石島 隆
出版者
日本生産管理学会
雑誌
生産管理 (ISSN:1341528X)
巻号頁・発行日
vol.11, no.1, pp.117-122, 2004

ビジネスのために企業内で生成・加工・利用されたり, 企業間で授受される情報 (これを「ビジネス情報」と定義) の証拠力を確保・向上するためには, 情報の原本性保証とその生成・加工・利用・伝達プロセスの信頼性保証とともに, その情報の目的適合性を保証する仕組みが必要である。<BR>情報の目的適合性保証のうち, 情報が持つ意味について, その出し手と受け手の共通認識を形成する仕組みとして, XML (eXtensible Markup Language) をベースとした情報の記述の標準化を挙げることができる。<BR>一方, 情報の原本性保証に関する組織内のマネジメントシステムの標準化としては, レコードマネジメント (ISO15489) を挙げることができる。<BR>本稿では, これらの標準化とそれを用いた制度化が, ビジネス情報の生成・加工・利用・伝達プロセスにおいて果たす役割と効果について考察した。
著者
石島 隆
出版者
Society for Standardization Studies
雑誌
標準化研究 (ISSN:13481320)
巻号頁・発行日
vol.2, no.1, pp.21-35, 2004

ビジネスのために生成・加工・利用・伝達される情報(これを「ビジネス情報」と呼ぶ。)の証拠力を確保・向上するためには,[1]情報の原本性保証,[2]情報の生成・加工・利用・伝達プロセスの信頼性保証とともに,[3]その情報がもつ意味について,作成者と利用者が共通認識を形成する仕組みが必要である。<BR>本稿では,まず,ビジネス情報の証拠力の概念について検討し,ビジネス情報の証拠力確保・向上策の全体像と具体例を概観する。その上で,情報の意味付けの観点からビジネス情報の標準化を取り上げる。<BR>ビジネス情報の標準化の仕組みとしては,最近,XML(eXtensible Markup Language)をベースとした情報の記述の標準化が注目されているが,その標準化と実務への適用が,情報の生成・加工・利用・伝達プロセスにおいて果たす役割と効果について考察した。
著者
坂本 弘志 古平 真一郎 石島 隆志 山本 利一 鈴木 道義 針谷 安男
出版者
宇都宮大学
雑誌
宇都宮大学教育学部教育実践総合センタ-紀要 (ISSN:13452495)
巻号頁・発行日
no.30, pp.529-538, 2007-07-01
被引用文献数
1

中等教育における『技術・家庭科』の技術分野(以下:技術科)は,産業社会への橋渡し役を担う教科である.そして,近年,子どもたちの科学技術離れが叫ばれ,新卒者の3年以内の離職率が35%にも及ぶなどの状況の中,技術科は,キャリア教育としての側面や,持続可能な成長につながる人間性の育成にも多大の寄与をするものとして期待がかけられている.本研究は,技術科教育を通して,今後の社会の中でも夢の実現に向け大きな課題に立ち向かっていける人材の育成を最終目標とする.そして,ものづくり企業等で急速に広がっているPDCAサイクルを教育的見地から分析し,その中から,持続可能な成長につながる人間力を育むために必要と考えられる複数の力を抽出した.それらの力を本研究で定義する『学習マネジメント能力』と,これまで提唱されてきている『生きる力』との2つに分類し,それらを育成するための題材の一例として,ロボットコンテスト(以下:ロボコン)製作題材をモデルとしたループ・スパイラル型の学習プログラムを提案する.