著者
竹上 健 後藤 敏行 大山 玄
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.J84-D2, no.8, pp.1580-1588, 2001-08-01

赤外線眼球運動観測装置などで観測した頭部とカメラの相対位置が変化しない眼球画像を対象として,被験者に特定の指標を固視させるキャリブレーションを回避し,入力の時系列画像だけを用いて自動的にキャリブレーションを進める簡便かつ高精度な視線方向検出法を提案する.カメラとの相対位置が変化しない眼球画像には,瞳孔の中心座標と扁平率という視線方向を推定するための二つのキューがある.本手法は,絶対方向の推定が可能であるが検出精度や安定性に問題がある扁平率の情報を複数の画像フレームにわたって観測することにより,眼球の回転半径や回転中心などの眼球パラメータを校正することで,安定な視線方向検出を可能にするものである.実際の眼球画像を用いて評価実験を行った結果,偏平率に基づく視線方向の推定と比較して高精度な計測が可能になり,本手法の有効性を確認した.

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