著者
西本 卓也 渡辺 隆行
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.J94-D, no.1, pp.209-220, 2011-01-01

視覚障害者のコンピュータ利用に適した超早口音声の音質を改善することが望まれている.しかし超早口音声の評価のためには,聞き手の慣れの効果の考慮が重要である.本研究では親密度を統制した超早口音声の聴取において(1)実験の途中での親密度条件の変化,(2)親密度に関する教示の有無,の要因が聞き手の課題への慣れに与える影響を検証した.約21モーラ/秒という超早口音声の聴取における了解度と心的負荷に着目した実験から,「慣れによって親密度が高いという自覚が促された場合に,特にトップダウン情報としての心的辞書へのアクセスが促進され,その結果として了解度が高くなり心的負荷が少なくなる」という仮説を支持する結果が得られた.

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