著者
伴野 明 勝山 一
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.J98-D, no.1, pp.214-224, 2015-01-01

最近,映像に香りを付加する研究が進展している.香りの付加で重要となるのは,香りの知覚である.映像と一体的に香りを提示しても利用者が香りを知覚しなければ香り付き映像コンテンツの価値は高くない.そこで,香りの知覚率を高める研究が幾つか行われてきた.しかし,利用者へ吸気センサや香り提示装置を装着するなどの従来法では,香り知覚率が高くても装着感があるため自然さに問題がある.現実空間では香りは風に乗って運ばれる.香りは環境を知る重要な手掛かりを与えるため,人は風を知覚したとき,それまでの呼吸パターンを変化させ,効率的に香りを嗅ごうと吸気している可能性がある.そこで,本研究では,顔に空気触覚を提示し,これに連動して香りを提示すれば香りの知覚率は向上すると言う仮説を設定し,これを検証する実験,及び,そよ風が吹く映像コンテンツと空気触覚の連動による香り提示実験を行った.その結果,空気触覚を提示すると,条件反射的に吸気動作が生じる場合があること,このタイミングで香りを提示すると香りは高い頻度で知覚されることを明らかにした.

言及状況

はてなブックマーク (2 users, 4 posts)

[ieice][ict][search-engine][web-service][tools][movie]
[ieice][ict][search-engine][web-service][tools][movie]
“空気触覚を提示すると,条件反射的に吸気動作が生じる場合があること,このタイミングで香りを提示すると香りは高い頻度で知覚される”
“空気触覚を提示すると,条件反射的に吸気動作が生じる場合があること,このタイミングで香りを提示すると香りは高い頻度で知覚される”

Twitter (1 users, 1 posts, 0 favorites)

“空気触覚を提示すると,条件反射的に吸気動作が生じる場合があること,このタイミングで香りを提示すると香りは高い頻度で知覚される” / “IEICE SEARCH SYSTEM” http://t.co/9Sz3SaQKxI

収集済み URL リスト