著者
畑 佳孝 濱田 匠平 和田 将史 池田 浩子 小森 圭司 荻野 治栄 伊原 栄吉
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.316-326, 2020-03-25

要旨●高解像度食道内圧検査(HRM)の開発によって食道運動機能の詳細な評価が可能となり,HRMに基づく食道運動異常症(EMD)の国際分類であるシカゴ分類が提唱されたことで,機能的な食道疾患が注目されるようになった.EMD診断のゴールドスタンダードはHRMであるが,いまだ検査可能な施設は限られており,EMDを拾い上げる検査として食道X線造影検査に期待される役割は大きい.本稿では食道X線造影所見を,正常,数珠様・コークスクリュー様,波様,蠕動波なしに分類し検討した.食道X線造影所見のみでEMDの各疾患を鑑別することは困難であったが,EMD全体の拾い上げに対する食道X線造影検査の感度(73.3%)と特異度(92.7%)は満足な結果であった.加えて,中下部食道憩室がEMDを疑う重要な所見の一つであることに留意が必要である.

言及状況

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2020年3月号中の「アカラシアおよび関連疾患の診断」3論文もぜひ。 ✓栗林論文「HRM(食道内圧検査)の立場から」 https://t.co/Pl8Bvtt26h ✓畑論文「X線の立場から」 https://t.co/1B5SMGjefz ✓南論文「内視鏡の立場から」 https://t.co/Nw37ikVU8b
すみません、一旦離席するので2020年3月号「アカラシア・関連疾患の診断」の3論文を先に挙げておきます

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