著者
伊苅 裕二
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.7, 2013-01-15

心臓カテーテル検査および治療は,心疾患の治療において重要な位置をしめるようになり,冠動脈インターベンション(PCI)の件数はすでに外科医による冠動脈バイパス手術(CABG)件数を大幅に超えている.歴史的には内科治療,外科治療に続く第三の領域として登場したのであるが,現実には第一選択と考えて良い対象も増加している. 心臓カテーテルの世界第一例は,1929年ドイツの泌尿器科医Forssmanが,自分の上腕静脈から尿道カテーテルを挿入し,レントゲン室に走って行き胸部写真を撮ったところ,尿道カテーテルが右心房内にあることが確認された.初めて生きている人間において末梢の血管から心臓内にカテーテルが到達することを証明したが,狂気の行為として病院をクビになり泌尿器科医としては不遇であった.しかし,その後に発展する心臓カテーテル法を開発したことにより1956年にノーベル賞を受賞している.

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