著者
熊倉 陽介
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.533-540, 2019-05-15

抄録 居場所ということばには心理的な意味合いが含まれており,自らのアイデンティティが確かめられる環境のことを意味する。居場所のなさはメンタルヘルスに大きな影響を与える。本稿では,ホームレス支援を居場所の臨床と位置付け,その新しい支援の方策であるハウジングファーストについて紹介する。ハウジングファーストは,「まず安定した住まいを確保した上で,本人のニーズに応じて支援を行う」という非常にシンプルな考え方であり,その根幹は「住まいと支援の分離(独立)」にある。治療を受けることや回復することなどの条件を求めず,居場所としての住まいを提供するという支援のあり方を考えることを通して,居場所について考察する。

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その後に書いた文章として、 「居場所の臨床としてのハウジングファースト」 があります。 ハウジングファーストとはなにか? という問いをもちつつ、実践の中で少しずつ言語化をすすめていくことで、アクションの広がりにつながればと思います。 https://t.co/vf8qjEjK7C https://t.co/NHQqK9f9aH
精神医学 61巻5号 (2019年5月) 特集 精神医学における主観と主体 「居場所の臨床としてのハウジングファースト」 https://t.co/kkSIpOvhnr

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