著者
岡 久仁洋 中尾 良二 村瀬 剛
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.899-905, 2020-08-25

橈骨遠位端骨折X線画像を用いて,骨折の診断と関節内外の骨折型の判定を行うartificial intelligence (AI)の開発を行った.症状,画像検査による整形外科専門医の臨床診断をゴールドスタンダードとした.学習には橈骨遠位端骨折369例729画像,正常129例254画像の単純X線を用いた.それぞれのデータ拡張を行い,骨折3,245画像,正常3,210画像として,骨折の有無を判定する学習を行った.骨折の診断率は97.2±1.4%,感度98.6±1.8%,特異度94.4%±3.9%であった.Area under curve(AUC)は0.993と高い骨折識別能が得られた.AIを用いた骨折診断は,救急医療の現場で専門外である医師が,適切な治療を行うための初期診断のための有用なツールとなる可能性がある.

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